
山陰のプロレスファンって若干物静かなところはあるんだけど本当に温かく、そして熱いものを内に秘めていると思う。
島根・斐川のセミファイナル。テーマ曲が鳴った瞬間から拍手と手拍子が響き渡り、広島連戦でバキバキだったはずのおれの体に再びエネルギーが満ちてくる。

9月末で残念ながら閉館になる斐川体育館に、餞別の勝利を刻み込むことができてよかった。
そして、いよいよ迎えたツアー最終日。
舞台は地元鳥取、米子大会。
朝会場入りした時からおれの胸の高鳴りが止まらなかった。
やはり、地元での試合は凱旋という言葉以上に特別な感情が湧いていた。
会場の観光センターは鳥取だらずプロレスで何度も試合をしている慣れ親しんだ場所。
パートナーは復帰後初めて組むレイ・ファルコン。
そして何より、この日が初披露となった新テーマ曲。

ステージから飛び出してリングへの一歩を踏み出した瞬間、視界に飛び込んできたのは客席を埋める見慣れた顔、地元のファンの歓声だった。
その光景を見ただけで、気負いも緊張も、これまでの連戦の疲れも、一瞬でどこかへ吹き飛んでしまった。

琉ドラ入団1年満たないのに凱旋なんておこがましいと思いつつも、琉ドラの仲間たちと一緒に地元のリングに帰って闘える誇り。
沖縄でやってきた琉ドラのプロレスを、だらずプロレスの仲間も含めた鳥取のみんなに届けたいという執念。
おれは技の一発一発にそんな思いを全てこめたつもりだ。

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